横顔の基準は診断の一つの手がかり
鼻先と顎先を結ぶEラインは、横顔のバランスを考える際の指標の一つです。線に対する唇の位置だけで美しさや治療の必要性が決まるわけではありません。鼻や顎、唇の形、大きさ、年齢によっても見え方は異なります。「前歯が出て見える」「口を閉じにくい」など、自分が気になっている点を伝えることが、目標を共有する出発点になります。
歯の移動と骨格の変化は異なる
前歯を動かす方向や量によって唇の位置が変わる場合がありますが、変化の程度には個人差があります。矯正だけで顔全体が小さくなったり、左右差が解消したりするとは限りません。顎の骨格に大きな問題がある場合は、歯を動かす治療の限界と外科的な治療の必要性を検討します。治療前のシミュレーションも、実際の顔貌変化を保証するものではありません。
口を閉じにくい原因を分けて調べる
口が開きやすい状態には、前歯の位置や唇の働きのほか、鼻づまりなどが関係することがあります。顔つきだけからアデノイドなどの病気を判断することはできません。鼻呼吸のしにくさや睡眠中の症状が続く場合は、歯科の診察に加えて耳鼻咽喉科などへの相談が必要なこともあります。歯並びの治療ですべてが改善すると考えず、原因に応じて対応します。
治療中の見え方と生活への影響
透明なマウスピースでも、歯に付けるアタッチメントや顎間ゴムなどが見える場合があります。また、装置に慣れるまで発音や口の動かし方に違和感を覚えることがあります。人前で話す仕事や撮影、式典の予定がある方は、装置の特徴と開始時期を相談してください。見た目の希望とともに、噛み合わせ、清掃のしやすさ、治療後の保定も含めて方法を選びましょう。
静岡歯科での受診・通院について
静岡市で歯並びの相談をする際は、見た目の希望とともに、仕事や学校の予定、転居の可能性もお伝えください。静岡歯科ではマウスピース矯正について相談を受け付けています。適しているかどうかは診察・検査を通じて判断します。
新静岡駅や静岡駅を使う普段の移動に通院を組み込みたい方も、必要な受診間隔を確認したうえで予定を立てましょう。装置の使い方や費用、治療中に困ったときの連絡方法まで確かめてから治療を始めます。
矯正の相談では、気になる歯並びと噛み合わせ、過去の矯正治療についてお知らせください。装置の適応、費用、期間、定期的な通院と保定について、検査結果を踏まえてご説明します。
よくあるご質問
矯正をすれば必ず口元が引っ込みますか?
必ず引っ込むわけではありません。前歯を動かす方向や、唇・顎の状態によって変化は異なります。歯並びを整えるために前歯を前方へ動かす計画もあるため、自分の治療でどのような変化を見込んでいるか確認してください。
矯正で人中は短くなりますか?
鼻の下から上唇までの見え方には、唇の厚さや位置、歯の支え、成長・加齢などが関係します。矯正で一定の長さだけ短くなると予測することはできません。気になる部位を示し、歯を動かすことで変化し得る点を相談しましょう。
矯正で鼻が高くなったり、形が変わったりしますか?
通常の矯正は鼻の骨や軟骨を直接変える治療ではありません。唇の位置が変わることで、鼻と口元の角度や相対的な見え方が変わる可能性はあります。顎の手術を伴う場合は変化の範囲が異なるため、別途説明を受けてください。
参考情報
- https://bos.org.uk/wp-content/uploads/2024/01/British-Orthodontic-Society-Orthognathic2024.pdf
- https://bos.org.uk/wp-content/uploads/2024/01/British-Orthodontic-Society-Adult2024.pdf
- https://bos.org.uk/wp-content/uploads/2024/01/Aligners-version-2024.pdf
- https://www.jos.gr.jp/about
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38190890/
- https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35461792/

日本歯科グループ代表
早川 好昭